Panic family集合写真、2015頃。
19期目のPanicにようこそ。
19期目。それはスプーンでひとすくいずつ積み重ねられた寿命のような、、まったく実感が湧きません。私たちPanicは常に挑戦し、発展し続けており — おかげさまで、じわじわと確実に — ビジネスを成長させています。様々な出来事が人々を博学にし、そして様々なアイディアがテストされています。毎年、前年のできごとを”フィーリング”で振り返っていますが、今年も2015年について簡単に振り返ってみたいと思います。
と言いつつ、振り返る前にもう一言だけ。
2015年、私たちのタレント揃いのエンジニアたちからオーナーシップというパズルを取り除いてみたところ、プロセスとシステムがドラマチックに改善するところを目撃することができました。また、クロスプラットフォームのテレビゲームを開発する上で、ビジネス上の衝突や創造的なチャレンジが数多くありました。それらの経験が生かされ、2、3の新しいアプリケーションやユニークなアイディアをリリースすることができた、素晴らしい1年でした。
それでは私たちの2015年を振り返りましょう。
リリース
2015年、私たちにとって重要な新しいAppをリリースしました:
Coda for iOSはバージョン2となり上から下までオーバーホールされ — 結果、名称を”Coda”(for iOS)に昇格させました。新機能を追加し、ユーザインタフェースを改善して、デスクトップクラスのテキストエディタをiPad — そして新たにiPhoneでも — お使いいただけるようになりました。このような製品をリリースできたこと、そしてお使いいただいているユーザ様からも良いフィードバックを多数いただいており誇らしく感じております。
さらにAppleによるApp Store Best of 2015と、iMore’s Best of 2015に選出いただきました。
Status BoardにおいてもUIの刷新を行い、新たな課金モデル — アプリ内課金ベースの無料配布 — になり、誰もが気軽にお試しいただけるようになりました。クリーンになったビジュアルと複数のボード作成機能の追加により、柔軟性が高まりました。
加えて、3つのこのようなことがありました:
私たちのゲームFirewatchのプロモーションのため、GDCに合わせてテーマパークのようなパーティを催しました。今でも話題にしていただく機会も多く、本当に良いパーティでした!
The Panic Sign
ついに、本社の建物にサイン看板を設置しました。専用のWebページからDMXイルミネーションライトをインタラクティブにコントロールできるのが特長です。ポートランドの街角にちょっとした彩りを加えることを嬉しく感じると共に — 見るたびに色が変わっていることに驚きます。はじめてブログに書きますが(笑)ポートランドを訪れた際はスマホで sign.panic.com にアクセスしてみてください。
その他
オフィスロビーが再設計されました。(その間、休業しなければならないオーナーが難色を示すなど、面白い話がたくさんあります。)また2つ目の会議室を設え、トイレのハンドドライヤーを新調しました。さらにSteveに第2子が誕生し、新しい会計士と契約、そしてAppleがApple Watchをリリースしました。
アップデート
優れたリリースだけでなく問題を抱えたリリースもありました。しかし私たちは常に献身的にそれらに対応し、アップデートをリリースしてきました。ここからは私たちの製品QA/リリース責任者であるAshurにペンを渡します:
2015年、私たちのMac/iOS用App 6製品に35回のアップデートを行いました。
2.5.2 2.0 2.1 2.0 4.4.10 1.2 2.5.3 2.0.1 2.1.1 2.0.1 1.3 2.5.4 2.0.2 2.1.2 2.0.2 1.3.1 2.5.5 2.1 2.1.3 2.0.3 2.5.6 2.1.1 2.0.4 2.5.7 2.1.2 2.0.5 2.5.8 2.0.6 2.5.9 2.0.7 2.5.10 2.0.8 2.5.11 2.5.12 2.5.13
これらのアップデートにはStatus BoardやCoda for iOSのメジャーアップグレードや、大幅なアップデートを行ったPrompt 2も含まれています。その回数は前年の3倍にも及び — 実に1.5週間に1回のペースでアップデートが配布されました!
ここでは、私たちのリリースプロセスについて今年行ったことを簡単にご紹介したいと思います。
まず、どのリリースも退行テストや検証をパスしており、不注意にリリースされるということはありませんでした。もし私たちが恥ずかしくなるような何かを出荷すると、私は文字通り地獄に落ち、2度と起こらないように文章化します。そうして以下のようにチューニングされていきました: コアとなる機能を中心に検証するようなテスト指示書と、効率よくテスターを誘導するようなチェックリスト。
これらのテストを通じ、荒野に放たれる前に様々な問題を摘み取ります。
プレリリース前のバグの発見はQA作業の全体の一部です。さらに:
? さらに潜んでいる問題を見つけるためのテスト
? アップデートに含まれるべき修正や機能の優先度付けの提案
? リリース前の検証QAを通過し、リリース候補のビルドが固まってくると、続けて以下を行います:
? スクリーンショットの更新
✒️ リリースノートの準備
? HockeyへdSYMをプッシュ
? リリースビルドをアーカイブ
? iTunes ConnectやWebサイト公開の準備今年はリリースまでのタスクに多くの改善を盛り込んだ1年でした。2016年にもいくつかの改良を計画しています。
Ashur、ありがとう。
私たちは常に改善し、より良いソフトウエアをより良くお届けできるよう改善を続けてまいります。
チャレンジ
すべてがスムースに進む訳はありません。いくつもの格闘がありました:
iOS版の収益。私は昨年も同じことを書き、そして今年も打ち勝てませんでした。私たちは心を入れ替え — 実験的に気持ちを入れ替えて — すべての製品の価格を、iOS Appのスイートスポットと思われる $9.99 以下に値下げしてみました。しかしそれもインパクトを与えるような売上をもたらしませんでした。
単純に価格の問題では無く、よりシンプルで単機能なもの — 私たちのリリースした製品のようなプロフェッショナルで高機能なものでは無く — が求められており、私たちが間違った製品を送り出しただけなのかも知れないと考えられ、とても興味深いです。
改めて、2016年は2つの希望 — 高機能なiOS Appが必要で、そのような高品質なAppに対しては適切な価格を理解し、それらのツールを使いこなす顧客層 — を胸に、価格と製品について考えたいと思っています。
新開発Appの棚上げ。開発中のある実験的なApp — それは音楽を探索し共有できるもので、95%出来上がっています。美しく機能的なインタフェースを持ち、Webサービスと連携する画期的なアイディアでした。が、開発を中止しました。この決定を下すのは相当に難しく、しかしながら収益化の見込みが立たない — 2016年において有料のソーシャルアプリケーションやサービスが成り立つとは考えられませんでした。広告?それは本当に自分たちのしたいこと?私たちがスタートアップ企業で — とにかくリリース、収益化は後で — カルチャーの企業だったらその方法も恐らくとも考えますが、私たちはそうではありません。すべての優秀すぎる仕事の結果がゼロなんて本当に最悪な気分です。私はこれを何か別の形で、と決心しています。私たちはその方法を見つけます。絶対に!
バランス。常に数多くのアイディアがある一方、既存のAppの改善や新機能を盛り込むことも重要で、私たちはこの格闘に挑戦し続けています。フォーカスを失い注意散漫になっても何も得られません。私たちは新しいMac Appを生み出したいと熱望しており、そのための方法を見つける必要があります。
これから
2016はPanicにとって近年にないほど面白い年になりそうです。見ていきましょう:
Firewatchを 21:9ウルトラワイドスクリーンモニターでプレイした際の実機画面ショット
Firewatch. ついに今月です!Campo Santo と共に開発している私たちのメジャービデオゲームはもうすぐ、Mac、PCそしてPlayStation 4でリリースされます。本当に信じられません!数々の驚くべき仕事の積み重ねを誇りに思います。Campoチームは凄まじい働きでこのゲームを作り上げました。たくさんの人々に共感いただけることを期待すると共に、私は今とてつもなく緊張(それとも興奮?)しています。
私たちがどれだけ学んだか、またFirewatchがどれだけ成功(または失敗!)するかを示すことは難しいですが、もしFirewatchがブレイクすることができたら、当然の質問がPanicに降りかかってきます: さらにゲームをリリースしていくのか?そうすることも可能 — ゲームを ‘育てる’ ということに、本当にやりがいを感じました。でもアプリケーションに注力しながらどうやって?最初のゲームを作り上げながら、既存のAppのメジャーアップデートをやり遂げた私たちのチームが再度、同じことができれば?投資が回収できなかった場合の私たちの未来は?多くの質問と回答が浮かびます…
Prompt. 大きなPromptのアップデートのお届けまでもうすぐ、です。新しいタブ・インタフェースやSplit Viewなどの画面分割機能のサポート、iPad Proへの最適化や3D touchサポート、ECDSAホスト鍵のサポートなど盛りだくさんです。
Transmit. 年内には速度を向上させ、Panic Syncをサポートし、接続プロトコルを拡充させるなど、オーバーホールされた新しいバージョンのTransmitをお届けする予定です。(悩みがひとつ: Mac App Storeをどうしましょう?うーむ…)
Coda. 2016年中のメジャーアップデートの計画はありませんが、将来のCodaについて定期的に熱いミーティングを続けています。既存のお客様から高い評価をいただいている中心的な機能や特長をそのままに、今日のWeb開発環境を取り巻く状況を見直したものにしたいと考えています。心から素直に興奮したり楽しめたりするような製品になるまで作り、壊し再び議論して進めたいと考えています。
実験. もちろん、何人かのメンバーは引き続き実験的な試みを現実にするべく熱心に取り組んでいます。
さらに、ここには書ききれないほどの細かなアイディアがまだまだあり、それらを愛すべき私たちのAppに盛り込んでいきます!
毎年恒例、XOXOパーティから。
Thanks
Panic製品をお使いいただいている皆様に感謝申し上げます。ユーザの皆様にご選択いただけ、とても嬉しく感じております。その様なソフトウエアを開発し販売し続けることができたり、私たちが愛することにチャレンジし続けたりすることができる会社でいられるのも皆様のおかげです。Panicという私たちの冒険旅行が皆様にとっての人生の一部と感じていただけたら、こんなに嬉しいことはありません。
そしてハードワークをこなしてくれるPanicのメンバーにも感謝しています。このチームで働けることをとても幸運に感じています。
Now let’s get out there and make the best of 2016!
(追記: モダンなWeb開発環境に精通したエンジニアであるPatrickが、世界1周旅行に出発するため休職することになりました。うらやましい!もし彼の代わりとなってくれる方、いらっしゃったら jobs@panic.com までメールを!)
[原文]